2016年3月、本州と北海道を結ぶ北海道新幹線の新青森駅〜新函館北斗駅間が開業しました。その中で本州最北端の新幹線駅として誕生したのが、「奥津軽いまべつ駅」。山間に佇む小さな駅で、周りにはのどかな風景が広がっています。今回の奥津軽の旅はここからスタート。
早速、津軽半島の最北端「龍飛岬(たっぴみさき)」へ。陸奥湾沿いに北上し、漁村を抜け展望台に上がるとそこには、透き通るほどの真っ青な空と紺碧の海。
『津軽海峡・冬景色』の歌でも知られるこの岬からは、天気が良いと北海道の渡島半島までを見渡すことができ、感動もひとしおです。そんな絶景を味わったあとは、龍飛岬と小泊地域をつなぐ龍泊ラインを南下して「七ツ滝」に立ち寄るのがおすすめ。
日本海の激浪によって造りだされたこの滝は、名前の通り七段の断崖を清流が滑り落ちていくのが特徴で、心地よい水しぶきが一時の涼を与えてくれます。
「七ツ滝」から国道339号を南下すると見えてくる、十三湖の雄大な姿。そのほとりにある「はくちょう亭奈良屋」では、中泊町の新しいご当地グルメ『中泊メバルの刺身と煮付け膳』を堪能することができます。
中泊町は、高級魚であるメバルの水揚げ量が青森県No.1。津軽海峡ならではの速い潮の流れによってその身が鍛えられるため、肉質はきゅっと締まり食感はプリップリ。御膳の刺身は尾頭付きで、刺身7切と炙り3切を刺身醤油・エゴ塩・煎り酒の三種類のタレでいただきます。半身の煮付けは熱々の状態で提供され、さらに別盛りの小泊産イカ刺しは、ごはん(青森県産つがるロマン)と一緒に楽しめます。
さて、お腹が満たされたら、最後は「十三湖」へ。南側には岩木山、遠く西側には河口に架かる全長234メートルの十三湖大橋が望めます。また、晴れた日は水面を茜色に染めながら落ちていく素晴らしい夕日を目にすることも。
しじみの宝庫として知られる「十三湖」は、時間や季節によってさまざまな表情を見せてくれます。皆さんもぜひ新幹線に乗って、極上の夏時間を過ごしに奥津軽を訪れてみませんか。